ピーターの法則が教員社会にあてはまりすぎる

*ピーターの法則と子ども好きな教員
子どもと接することに生きがいを覚えて、素晴らしい授業をする教員は、やがて授業以外の仕事を任されすぎて、無能化していってしまうのではないかと思いまして。

ピーターの法則(ピーターのほうそく、英: Peter Principle)とは組織構成員の労働に関する社会学の法則。
1.能力主義の階層社会では、人間は能力の極限まで出世する。したがって、有能な平(ひら)構成員は、無能な中間管理職になる。
2.時が経つにつれて、人間はみな出世していく。無能な平構成員は、そのまま平構成員の地位に落ち着く。また、有能な平構成員は無能な中間管理職の地位に落ち着く。その結果、各階層は、無能な人間で埋め尽くされる。
3.その組織の仕事は、まだ出世の余地のある人間によって遂行される。出典: ピーターの法則 – Wikipedia

この法則は、もともと「あらゆる有効な手段は、より困難な問題に次々と応用され、やがては失敗する」として、原子力発電所の是正プログラムにおいて見出されたものです。

ピーター博士は、この現象を人間関係にも見い出すことができるとして、「ある人材はその組織内で昇進できる限界点に達する。人は昇進を続けてやがて無能になる」という法則として結実したものです。
たとえば、「工場勤務の優秀な職工が昇進して管理職になると、これまで得た技術が新しい仕事に役立たず無能になる」という例が上記Wikibediaにあげられています。

これって、学校における教員の職務について言えると思いませんか。

子どもたちと接することが好きで、授業に喜びと能力を発揮する教員は、教員になってすぐに担任・校務分掌や部活動顧問・生徒委員会担当などを与えられ、たとえば保護者対応・時間割担当・部活動顧問・会計処理・成績処理等に追われることになります。
それに容赦なく、会議・出張・研修会・アンケート・来客・外部諸団体との交渉などが入ってきます。

それらのすべてに有能であり続け、しかも勤務時間内にすべてを遂行できる教員って、普通に考えてありえないです。
そもそも部活動終了時間が勤務時間外ですからねえ。

しかも、教員になってしばらすくすると、学年主任や教務主任等の役回りと出席すべき業務と会議が飛躍的に増えていきます。

子どもたちの心をつかみ、理解し、感動を分かちあうことに長けた教員は、そのために教員になったはずなのに、教員になったことによって、ピーターの法則の通りになってしまいます。

教育委員会の面々は自身が教員と言う例も多く、そのあたりの事情がわかるはずなのに、教員の勤務時間が多すぎるという現状に対して、残業時間を制限するという対策しか具体的に打ち出せないという、まさにピーターの法則を体現する結果となっていくわけですね。

*関連する法則
ピーターの法則だけでなく、教員社会をうまく説明してくれる法則がほかにもありますので、紹介しておきます。

**ディルバートの法則
「企業は、事業への損害を最小限にとどめるために、系統立てて無能な者から管理職(一般に中間管理職)に昇進させて行く傾向がある。」

企業は、事業への損害を最小限にとどめるために、系統立てて無能な者から管理職(一般に中間管理職)に昇進させて行く傾向がある。出典: ディルバートの法則 – Wikipedia

教頭・校長と管理職になっていく教員のほとんどは、担任を繰り返したあと、学年主任や教務主任を歴任して、教頭、ついで校長となっていきます。

ただ、時間割作成や成績処理プログラムに特別な能力を発揮する教員がいたりすると、その教員は担任をはずれがちになり、来る年も来る年も専任として担任ローテーションがはずれ、教務専任となり、あげくの果ては校内のパソコン・ネットワークの維持・管理から、教員のパソコン操作の相談役まで一手に担うことになったりします。

教員のパソコン周りの業務は、担当になりそうな教員が「私はできない」と主張すると自動的に得意な教員に割り振られるケースが多いので、比較的有能と思われる教員は、管理職になるための要件を満たさなくなってしまうのではないかと推測されます。

**パーキンソンの法則

パーキンソンの法則(パーキンソンのほうそく、英: Parkinson’s law)は、1958年、英国の歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソン(英語版)の著作『パーキンソンの法則:進歩の追求』、およびその中で提唱された法則である。役人の数は、仕事の量とは無関係に増え続けるというもの。

具体的には、
第1法則
仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
第2法則
支出の額は、収入の額に達するまで膨張する
の二つからなる。 出典: パーキンソンの法則 – Wikipedia

教員の学校勤務のブラックさは、最近ようやくメディア等で取り上げられるようになってきましたが、未だに「授業のない時間は暇なんでしょ」なんて思っている人をよく見かけます。

また、好きで教員になったのだから、勤務時間が長いとか給料が安いとか土日も休みがないとか言わずに、教育活動に邁進しろというお方も依然として少なくなったりはしません。

そこでパーキンソン第1法則が発動することとなります。

仕事の量は、教職員の空き時間をすべて満たすまで膨張する。。。

ただし教員の場合パーキンソンの法則は、「満たしても膨張はとまらない・・・」とより強力になっていく感がありますね。

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